ものすごい雨ですね。土砂災害に気をつけましょうー。
なんだかんだで色々と書くことが多く、紹介が遅れてしまいましたが、今日はこんな
記事のご紹介です。
◆仏Arturiaのハードシンセ「Origin」
~ 自由なパッチングなどの特徴をBrun社長が語る ~(AV watch)
http://www.watch.impress.co.jp/av/docs/20080602/dal328.htm
これはナニモノなのかといえば、「パッチの自由度が恐ろしく高いハードウェアシン
セサイザー」ということになると思うのですが、YAMAHAのテノリオンとはまた違っ
たベクトルで今までにないシンセに仕上がっています。
メーカーは「Arturia(アートリア)」。ちょいと聴きなれないメーカーですが、フラン
スのソフトシンセメーカーで、最近だとソフトウェアシンセ「Prophet-5」とかをリ
リースしていメーカーと言えば、割と有名なメーカーだと気付きますでしょうか。往
年の名機をソフトシンセにモジュール化する技術には定評があり、「Moog Modular V」
などは、あのMoog博士が制作を許したという逸話があるくらい正確にエミュレーション
されています。アナログシンセに対する愛がなせる業ですね。
さて、そんなArturiaが今年の夏にリリースする今回紹介するOriginですが、何がそん
なにすごいのか。それは今までそれぞれのビンテージシンセをエミュレーションした
ソフトシンセは個別に存在していたのですが、それをハード一台にまとめてしまった、
ということに尽きます。
え、ただの寄せ集め?などと評するのは早計。そんなもんじゃないんですよ。
こいつのすごいところは、そもそも上述の通り同社のモジュール化技術は優れており、
それぞれ単品で使用しても非常に優秀なのですが、それらをひとつのハードにまとめる
ことで、なんと今まで存在しなかった音色を作り出せるのです。要はですね……
『MinimoogのオシレータとCP80のパッチにProphetのエフェクトを加える』
『MOOG ModularのVCOとProphetのVCF、Jupiter-8のVCAを使って音を作り出す』
こんな夢のようなことが出来てしまうのです。すげぇ!
……これのすごさって分かってもらえますかね?ものすごいことだと思うんですけど。
モジュールをCPUパワーが許す限り並べてパッチングするという発想はReasonに近い
ですが、Reasonはあくまでモジュールを同時に色々鳴らせるというところに特化して
いるのに対して、Originはただ同時に鳴らすのではなく、それぞれのモジュールを組
み合わせてひとつの音をつくるというのが今までにない概念ですね。
記事にもありますが、とにかく何でもアリで、モジュール内のパッチングに関しては
何でもできてしまう感じだそうな。
シーケンスに関しては16ステップシーケンサーが3つ。TB-303……というよりは、
MC-303系の操作感が期待できます。タップではなくノブとボタンのみというところも
必要以上にエディットに悩まなくてよさそうです。また、近年のシンセらしく、液晶も
カラー化されており、ラックに積むこともできるようです。写真でみると5Uくらいに
なりそうですかね。KORGのMS2000Rくらいの大きさかと思われます。
近年PCの高性能化によってハードからソフトへの流れが止まりませんが、やはりハード
にしかできない、ハードならではのニーズというのはあるものです。
今回一番評価したいのは、ソフトシンセを作ってきたメーカーが、その技術をもとに
ハードシンセにフィードバックした製品を持ってきたこと。
シンセのことを本当に分かっているメーカーなんだな、って感じました。
気になる価格ですが、正確な値段はまだ発表されていないものの、日本では40万円
を越えない価格に抑えたいとのこと。金額だけみるとおいそれと手を出せませんが、
C/Pを考えると素晴らしいのではないでしょうか。
ウチのEX5ちゃんもなんだかんだで当時40万くらい出して買ってますからなあ(笑)。
久々にハードシンセで興奮するようなものが出てきた感じです。買う買わないは別と
して、今から発売がとても楽しみな一台です。