ぽつぽつと次期Photoshop情報がリークしてきていますな。Photoshop CS4。
何でもマルチコアとGPUアクセラレーションに対応するとか。
マルチコアはまあ、CPUの流れを見れば分かりますけど、GPUアクセラレーションと
かマジすか?Vistaの描画だけでもひいひい言っているノートユーザーはどうするお
つもりなんでしょう。
GPUをCPUのように使うようにしたい(語弊があるけど詳しくは割愛)というのが最
近のGPU業界の話題になっていますけど、実効性が気になりますね。倍精度演算ユニ
ットのGPU内の実装によって汎用アプリケーションを動かすわけですが、GPUも半導
体である以上ダイのサイズには上限があるわけで単精度ユニットをそんなにシリコン
上に割くわけにもいかんでしょうから、ここらへんを使ったアプリケーションのアク
セラレートがどの程度効果的なのか。うむむ。
まあ、対応GPUがあるPCではより早くなりますよ、的な意味合いで古いPCで使えない
ってことではないでしょうな。発売は10月ごろらしい。続報を待ちましょう。
……あれ、なんでこんな話になったんだっけ?まあいいや。
さてさて、MOTIF XSの話が先日の日記で少し出てきたので、少し書いてみましょう。
歴代MOTIFのラック版の写真でも。
◆MOTIF-RACK
まずは純PCMシンセとなったMOTIF XSですが、気になるのは波形容量。
初代MOTIFが84MB。これでも当時はたいそう驚いたものですが、その後MOTIF ESで
は175MB、そして現行のMOTIF XSでは355MBと倍々に容量が増えてきています。
ちなみにRolandのFantom Gは波形容量256MB。主にピアノやストリングスなどの
持続減衰系の音色で威力を発揮するものと思いますが、今回個人的に注目したいのが
ピアノ音色。S90ESから搭載されている、ピアノの弦の共振をシミュレートした
「ストリングレゾナンス」というエフェクトがついにシンセとして搭載されました。
これまでここがシンセとピアノ音源の住み分けになっていたので(ちょっと前までだ
と、ダンパーペダルのペダルノイズやハーフペダルなどが住み分けになっていました
が、ここら辺はすでにシンセにも実装されるようになってます)、ピアノ音源並みの
表現ができるようになったことは大いに評価できますね。
ということで、音源部は結構期待できそうなMOTIF XSですが。残念ながら個人的に
マイナスの評価になってしまうところもございます。
まず最大の問題点が、ラック版ならいざ知らず、
シンセタイプにすらステップ
シーケンサーが搭載されていないというのが
論外ですね。ヤマハぁぁぁ~。
調べた限り、この仕様変更にユーザーも紛糾しているようです。
使わない環境を提案しているのでしょうが、わざわざあるものを省く必要性が全然感
じませんし、意味が分からん。従来の使い方を希望するユーザーのことはどう考えて
いるんでしょうね。スペックも毎回揺れ動くし、しなくていい変更をするし……。
なんだかここのところYAMAHAのシンセに魅力を感じないのですが、迷走が手に取る
ように分かります。YAMAHAは迷走しているつもりはないんでしょうが。むしろ、迷
走していることに気付いてないのであれば尚更マズい気がします。
そういえば「魅力を感じない」って、随分前から言ってる気がしますね(汗)。
同じYAMAHAでもソフト側は結構好きなんですけど。HALIONとかよさげじゃない
ですか。ハードも頑張って欲しいところです。
◆MOTIF-RACK ES
ほんとは、ここはだめ、あそこはなっとらん……と否定論調で書きたくはないんです
よ。建設的な意見ではないですからね。ひとが一生懸命作った製品や作品に論者ぶっ
てけちをつけるのは簡単。一蹴するのも簡単です。でもその製品や作品のテーマが何
なのか汲み取ってあげる必要があると思うんですが、しかし、あまりにもユーザーの
視点とずれた商品だと、ちょっと……って感じで、他人事なんですが、少し悩んでし
まいますね。難しいとは思います。ユーザーのニーズに応えることと、ユーザーに新
しい使い方を提案すること。バランスをとるのはすごく難しい。
とりあえず、音源部のみ欲しいのであれば「MOTIF-RACK XS」が発表されたばかりな
ので、それを使えばいいのですが、問題はラックじゃない方。ワークステーションと
してシーケンサーをフューチャーすると「むむむ……」といった感じです。
あと、MOTIF-XSでオクターブキーが何であんな場所についてるんだ?というのは誰も
が不思議に思うのですが、調べたところによると、今までモジュレーションホイール
と場所が近かったために誤操作が多かったため、その位置にしたとか。
えー。誤操作なんかしたことないぞー(苦笑)。凄まじく使いにくいんですけど。
ここら辺もしなくていい変更、余計なことをしてくれた、といった感じです。
でも鍵盤は捨てがたいんですよね……。新開発のFSXがなかなかいい感じなんです。
初代MOTIFや二代目MOTIF-ESでは食指の伸びなかった鍵盤がようやく今回検討出来る
ものとして上がってきただけに、省かれた機能が痛すぎます。悩みまくりです。
ちなみにラック版「MOTIF-RACK XS」。発表されたばかりですが、こいつも「MOTIF XS」
のコンセプトを受け継いで変わっているところがありますね。まずぱっと見て変わっ
ているのがパネルのボタン配置。過去二世代に渡って採用されていたボタン配列の採
用が見送られ、ボタンではなく、ノブがでかでかと配置される今までと違ったデザイ
ンになりました。これはFM音源の進化系としてFS音源を搭載したFS1Rっていう1Uラ
ック音源が昔ありましたが、それに近いですね。MU100RからMOTIF-RACK、そして
今回のMOTIF-RACK XS。求める操作体系で配置が変わっています。
◆MOTIF-RACK XS
そしてバンドルソフトとしてCubaseAI4。CUBASE4の廉価版、おまけという印象が
強いですが、普段使いにはまったく遜色ない機能を持っているのでむしろC/Pは高い
と言えるでしょう。逆にフルスペックCubaseなんか初心者に使わせた日にゃ、出来る
ことが多すぎて困惑するだけでしょう。とりあえず使ってみてね、と。んで、もっと
機能が欲しくなったらフルスペック版検討してね、と。安い買い物ではないですから、
ここら辺バンドルされること自体はとても有意義だと思いますです、はい。
しかしながら、Cubaseがバンドルされていることにはもっと重要なメッセージが
あったりするのです。このソフトがバンドルされていること(というか最近Cubase
下位ソフトのバンドルが増えているのでDTM全般にいえることですが)。これが意味
しているところはずばり、Cubaseから操作させることを前提に設計されていると言う
ことです。もはやラックを積んでハードシンセのシーケンサー側から操作するという
考え方から、PCから一元管理して操作すると言う考え方に比重が移っていることが如
実に現れていると思います。
また、長年採用されていたプラグインボード「Modular Synthesis Plug-in Boardスロ
ット」の採用が見送られています。RolandのFantom-GがPCMスロットをやめて音源
拡張ボード(音色拡張ボードではない)「ARX」を採用したのは真逆な対応で、ここ
ら辺面白いですね。もはやソフトで出来ることを一枚何万円もかけて導入する、また
ハードの設計コストを上げてわざわざスロットを用意する必要はないという判断なの
でしょう。ここら辺、ハードとソフトのバランスをどう見ているのか、会社ごとの判
断の違いが垣間見れます。
波形容量とコスト、CPUパワーを考えればソフトウェアシンセ。直感的な操作と安定
性、独特の出音を重視するならハードウェアシンセ。落としどころが会社によって違
うので、ここら辺も過渡期であるこの時期、動向をチェックすると面白いかもしれま
せん。
というわけで思いつきで書きなぐった今回のエントリ。まとまりの良い記事とは言え
ませんが、とりあえず「最近気になるシンセサイザー~YAMAHA篇~」のインプレッ
ションとします。今秋には恐らく新型DAWソフトの発表が各社からあるでしょうし、
まだまだ楽しみでございます。気になるものが見つかったらまた紹介しようと思います。